主宰の手帖 その2-『Salome』について-
オトズレ主宰の坂本です。
本日19:00-、いよいよ開演いたします。
ということで、第二回の『主宰の手帖』では今作の魅力をお伝えできればと!
あらすじ
ユダヤ王エロドは兄である前王を殺害し王座を得た。彼は妃エロディアスの娘サロメに魅せられている。
ある宴の日、王のいやらしい目線に嫌気のさしたサロメは 宴を抜け出し、不吉な内容を喚き散らす預言者ヨカナーンの幽閉され ている井戸へと向かう。王により接触を禁じられているヨカナーンにどうしても会いたいサロメは見張りの青年を色仕掛けで解き、彼を見る。その瞬間サロメは恋に落ちるのだった。一方のヨカナーンは意にも介さず彼女の生い立ちを侮辱するばかりである。サロメはヨカナーンにいつか口づけすると誓うのだった。
エロドはサロメにしつこく踊りを要求し、その見返りにサロメの求める物を何で も差し出すと約束する。その要求に応えたサロメは…。
原作に添えられたビアズリーによる挿絵
作品と翻訳について
作者のオスカー・ワイルド(1854-1900)はアイルランド出身の詩人/作家/劇作家です。彼はいわゆる「世紀末文学」の中心人物で、耽美的なものから童話まで、その作品の数々は日本でも親しまれています。
「サロメ」は新約聖書に登場するストーリーをもとに1981年に仏語より執筆された戯曲です。最近だと土屋太鳳・芳根京子主演の映画「累」に登場し、話題にもなりました。
仏語で執筆された本作を英訳したのがワイルドの同性愛の相手でもあるアルフレッド・ダグラスです。そして今回上演する台本はその英訳をもとに、演出の私が翻訳を行ったものです。
翻訳に至った経緯として、既存訳のサロメの描写に疑問を抱いたからというのがあります。ここから先は舞台で…、ということで。11/30 19:00-の回での公社流体力学さんとのアフタートークでも詳しくお話しすると思います!
いよいよ開演です。ご来場お待ちしております!
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